俺様常務の甘い策略
三十分ほど車を走らせて広尾の自宅マンションに到着すると、また秋月を抱き上げて自宅へ運んだ。

秋月のスーツのジャケットを脱がすと自分のベッドに彼女を寝かせる。側でネクタイを外しながらフーッと一息付くと彼女が身じろぎした。

「う~ん、暑い」

寝ぼけているのか秋月は目を閉じたままブラウスのボタンに手をかけボタンを外すと、履いていたスカートもフックもパチッと慣れた手つきで外してあっという間に脱いでしまった。

自宅にいる時も毎日こんな感じなのだろうか。

「秋月……」

寝ぼけているとはいえ、男の前でそう簡単に脱ぐな。

額に手を当てハァーッと深い溜め息をつく。

だが、秋月の手はまだ止まらなかった。

俺が呆気に取られているうちに、彼女はキャミソールとストッキングを脱ぎ捨てる。

キャミソールとストッキングが宙をひらひらと舞って床にふわりと落ちるのを見て、俺の中で何かがプツンと切れた。
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