俺様常務の甘い策略
密着する身体。お互いの肌の感触と熱が伝わる。

私……すっごくヤバイ状況だよね。

「秋月、そんな細い腕じゃ俺から逃げられないよ。今日はお互い会社休んで昨日の続きする?」

「昨日の続きって?」

まさか……。

そう問い掛けゴクリと息を飲むと、藤堂は意地悪く微笑んだ。

「あんなに楽しい夜を過ごしたのに、覚えてないの?」

楽しい夜?

それってやっぱり……藤堂としちゃったって事?

「嘘だよね?」

藤堂の言葉にサーっと血の気が引いていく。

「覚えてないんだ?」

挑発するような口調で言われ、思わず嘘を言ってしまった。

「お、覚えてるわよ!」

ほんとは全く記憶がないけど……。

「ふうん。そうなんだ。じゃあ、話は早い」

藤堂の目がキラリと光る。それを見た私は凄く嫌な予感がした。
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