アバター２
「精神科医が一番知りたいのは、脳の基本システムです。どうやって脳が動いているかです。まだ誰も解読していませんがその犯人は解読した可能性があるのです。それが分かれば精神病も直せます。システムを修復すればいいのですから。
磯山医師をご存じですよね」

「美人で有名な精神科医だ、一度医師会のレセプションで会ったことがある。
女優も負けそうなぐらい美人だった。
その磯山医師がどうした」

「先週、磯山医師が、その事件の全容を学会で報告したのです。犯人は間違いなく脳内システム解読し、アバターウイルスを作ったと言ってました。私も資料を見ましたが、間違いありますん。それを使えば人を洗脳できます」

「洗脳！完璧に操れるのか？」

安藤は一瞬で酔いが覚めた。

「そうです」
相星が応える。

「相星君、それをもう少し詳しく知りたいのだが…」

「私も研究していますので、資料があります。後日、ご説明します」

安藤は真顔で、
「たのむ」

松藤はビールをグイっと飲んだ。
「革命だ！腐りきった日本を変えるのだ！」完全に酔いが回っている。

それから安藤は酔えなかった。頭の中では、得体のしれない野望がまた起き上がり動き回っている。
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