アバター2
「副長にはいつも気遣って頂きましてありがとうございます」

川田は、立ち上がり、頭を下げた。

「急な退職で、送別会も出来ないが、元気で頑張れよ」

「はい。記念に何か頂けませんか?」

川田は、艦長が無理なら、副長から何かを聞きだそうとした。

「何がいいか?」

「そうですね。副長と艦長と私の写真が欲しいですが、最後のお願いです」
 川田は深深と頭を下げた。

「そうか、艦長に聞いてみないと俺の一存ではどうにもならない」

「よろしくお願いします」

副長は、通信室を出た。
隣の先任の石田が、

「そうか、今度の任務が終われば、もう辞めるのか、本当に寂しくなるなー」

「一緒に写真を撮りませんか記念にしますので」

「いいぞ、でも、デジカメは副長の許可が無いと撮影できないぞ。機器が映れば、没収されるし、食堂で撮るしなない」

そうか、機器が映れば秘密保持のため没収されるのか、写真も簡単には行かないな。
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