アバター2
「川田です。ナミの友達のユナさんですよね?」

「そうです」
返す言葉が暗い。

「川田です。覚えていますでしょうか?」

川田はナミとユナと二度ほど食事をしたことがある。その時に、電話を交換した。

「はい」

「ナミに連絡がつかないのですが?」

「知らないのですか?」

「どうしたのですか?」

「ナミは列車に飛びこび自殺しました」

「えー!まさかー。嘘でしょう!」

「昨日の夜、会社から帰宅途中、駅のホームで……」

川田は、床にへたりこんだ。

受話器から
「川田さん、川田さん……」と言っている。

川田は気を取り直して、
「又、連絡します」
と言って受話器を下ろした。

ナミが死んだ。嘘だ!信じられない、あんなに沖縄旅行を楽しみにしていたのに、考えられない。誰かに殺されたのだ。しかし、誰に殺されたのだ。

川田は、急いでカプセルルームに入った。
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