アバター２

「それは有難うございます。日にちがありませんのでなるべく早めにお願いします」

「そうかこの任務が終われば、退役か。明日の任務まで聞いといてやろう」

川田は、立ち上がって頭を下げた。

これで、ナミも喜ぶ。
川田は目を閉じヘッドフォンに集中した。
漁船の無線が聞こえる。
《母ちゃん、今日は大漁だ！》
《よかったね。夕飯ごちそう用意しているからね。帰り、気を付けてよ……》

暫くすると、頭の中で何かが聞こえる。

「まさる。まさる……頑張ったね」
ナミの声が微かに聞こえる。
声を聞いて川田は、とろけるようなナミとのＨを思い出している。

時計を見た。

まだ四時だ、あと五時間も任務がある。
ヘッドセットを投げ捨てて部屋に戻りたい。早くナミに会いたい。川田は、イライラして貧乏ゆすりをしだした。
さらに、川田は麻薬が切れたかのように、足を大きき震わせ出した。

ガタガタガタ…

隣の先任士長が川田の異変に気付いて、
「どうした！」

川田は我に返り、とっさに
「トイレが我慢できなくて！」

「腹の調子でも悪いのか？」