妄想ラブレター
「ツヤコ」
「んー?」
あたしは机に突っ伏して眠そうな声を出す。
だけど今日に限って眠れない。こんなに寝るのが大好きなあたしが、授業中ほとんど寝れなかった。
「明日から期末だろ。いい加減起きて授業受けた方がいいんじゃないか?」
「うーん……ちゃんと家でやってるから大丈夫」
なんて、家でもほとんどやってないけど。
アキのノートは役に立つし、ちゃんとヤマを張った内容にも注意点までも書いてくれてる。
あたしは暗記するのは得意な方だから、アキにノートを借りるようになってから成績は少しだけ上がってた。
だから今回もきっと大丈夫。
「ほんとに家で勉強してるのか?」
「うん、してるしてる」
もちろん嘘だけど。