妄想ラブレター
「絶対そうだって。ねっ、えりなもそう思うでしょ?」
えりなは啜ってたストロベリーシェイクをテーブルに置き、んーっと唸りながら大きな瞳は天井を向いた。
「逆にさ、艶ちゃんはどうしてそうじゃないって思うの?」
「どうしてって……アキには好きな人がいるし」
「マジで!?」
あたしの向かいに座るまおみが、ぐんと身を乗りだしてきた。
そのせいであたしのジュースがもう少しで机から滑り落ちそうになって、間一髪でそれをキャッチ。
あっぶないなぁ~。
「それって、艶ちゃんではないの?」
「まさか!」
あたしはちょっと大げさに驚いてみせる。なにせそれくらい滑稽な話だ。
「じゃあ誰なのよ」
まおみがさらに乗りだした。
なんだ、やっぱりまおみはアキの事気になってるんじゃん。