妄想ラブレター



「瀬戸じゃなくてもさ、艶子は誰か好きな人がいるんだと思ってた」

「なーんかさぁ」



思わず机に突っ伏して、足をバタつかせる。


なんだかとてもむしゃくしゃしてくるんだ、こーいう話してると。



「由美子は同中じゃないから由美子のとこの中学ではどうだったか分かんないけど、あたしの中学ってそーいう恋バナで女子同士の面倒くさいいざこざあったりしてすごい嫌だったんだよね」



誰々が誰々の事好き。でもわたしの方が先に好きだったのに……とか。


誰々ちゃんはやたら男子ばっかと仲良いとか、ぶりっ子してるとか。


ほんとめんどくさかった。



「男子とつるめば男好き。好きな人を取った、取られた……もうそういう話ばっかでさ、いい加減にしてって感じ」



もういいっつーの。その話題飽きたっつーの。


誰と仲良いいかなんかほっとけっつーの。



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