妄想ラブレター
「なぁ」
ドキリ。
思わず身を固める。
びっくりするから急に話しかけないでよ。
「なっ、なに?」
「本当に大丈夫なのか?」
うかがうようにあたしの顔を見つめる。
「やっぱさっきから様子おかしいぞ? 本当に日にち変えたっていいんだからな」
「大丈夫だってば。今ちょっとお腹空きすぎてテンション上がんないだけ」
なんて口からのでまかせ。なのに。
「ははっ、ツヤコらしいな」
そう言っておかしそうに笑うアキ。
あたしらしい……? なんて失礼な。
けどアキが嬉しそうに笑うから、ムカッとした気持ちもすぐに萎んでってこっちまで楽しくなってくる。
ほんと不思議なヤツ。