妄想ラブレター
「ねぇアキ、もしかして…………あたしに見下ろされるの嫌なんでしょ?」
「洞察力鋭いな。わかったのなら座れ」
やっぱり。
身長低い事、やたら気にしてるもんね。身長差ほぼないあたしに見下ろされるのは気分良くないんだろうね。
人がこんなにやきもきしてるっていうのに。
人の気も知らないで。
「ちっ」
「ほら、また出た」
「なにが?」
「気づいてないのかよ。舌打ちに決まってるだろ」
顔を歪ませた状態でメニュー抱えて笑ってる。
なんか、むっかつく。
……なのに、そんな楽しそうに笑うアキが、無性にかわいく思えて仕方ない。
これはもう、病気だな。
恋とは一種の病気だ。