妄想ラブレター

*突きつけられた現実




えっ、誰? って向かいに座る先輩の友人の方がえりなと先輩を交互に見つめてささやき、先輩も驚いた表情から、状況が読めなくて徐々に不審そうな表情に変わってく。



「私に、なにか用?」

「わー! すみません、なんでも無いです!」



そう言ってえりなの隣に立ち、ぺこりと頭を下げた。



「えりな、何やってんの。ほら、戻るよ」



そう言ってえりなの腕を掴み、ぐいっと引っ張った。けど、えりなはあたしの腕を振り払う。



「先輩に聞きたい事があるんです」

「えりなっ!」

「瀬戸のことで」



マジでなに言ってんの!? ってかなにやってんの!


あたしは発狂しそうな想いを押しとどめ、もう一度えりなの腕を掴む。今度はさっきよりも強く。



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