妄想ラブレター
無性にかわいく思えてつい笑ってると、その視線に気づいた瀬戸はムッとした顔であたしを睨みつけた。
……おっと、あたしも怒らせちゃった?
「お前ら、いい加減にしろっ」
そう言って背の低い彼は、身長に見合わず高く華麗にジャンプし、一番そばにいたカンの横っ腹に飛び蹴りをお見舞いした。
「いってぇ~! なにすんだよ!」
「それはこっちのセリフだ!」
「……うーん。瀬戸はさ、サッカー部よりバスケ部の方がいいんじゃない?」
気がつけば、そんな言葉が口を突いて漏れ出ていた。
みんなして、はぁ? って顔してる。
まぁ、突然こんなこと言ったらそうなるよね。