妄想ラブレター
あたしの気持ちを察したアキが、あたしを抱きしめたままこう言った。
「だっておれがギュってするって言ったら、ツヤコはそれを気分が良いって思ったって事だろ……?」
いや、違うでしょ。
そーじゃないでしょ。
あほだな。
アキはあほだ。
でも……。
……アキがすごくあったかいから、もう少し抱きしめられててあげようかな。
これなら冬が寒くても嫌じゃなくなるかもしれないな。
うん。
そっと手をアキの背中に回してみる。
するとアキの背中がギュッて、硬直したみたいに硬くなった。
……ああ、やっぱ同じだ。
「ねぇ、アキ」
「ん?」
「……好きだよ」
「うん……おれも」
*……happy end.