妄想ラブレター
人がせっかく書いた手紙を~!
しかもそれなりに考えて書いた手紙だっていうのに。
誰かさんと違って、ちゃんと考えたのにっ!
「待て待て待て! おれが何したって言うんだよ」
はぁ!? どこまで救いようのないヤツなんだこいつは。
「人がせっかく恥を忍んで書いた手紙にケチつけといて何言ってんのよ!」
「待てって! おれがいつケチつけたんだよ」
「さっきだよ!」
「どこをどー取ればそうなるんだよ」
こいつ、その茶色い髪の毛むしり取ってやろうか。
「こんなのよく書けるなって、そう言ったのは瀬戸でしょーが!」
「…………はっ?」
釣り上がった目尻までパッチリと見開き、何度か瞬きを繰り返す。