妄想ラブレター
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「秋月さんって同じ中学なんだよな?」
「……へっ?」
「違った? 勘太郎と同じ中学だったんだろ?」
「ああ。うん」
突然なんの話かと思ったじゃん。
瀬戸くんは壁に背中を預けてあたしの方を向いてる。
あっ、意外とまつげ長い。
眉毛の形も山を描いてて凛々しいなぁ。これ手入れとかしてるのかな? いや、多分天然ものだな。
ってか左目の下、あれって泣きぼくろとか言うヤツ? へぇ~目の下にあるだけなのに、なんかエロく見えるのはなんでだろうな。
「んっ? ……おれの顔、なんかついてる?」
その言葉にはっとして、机を抱きしめるように寝そべっていた体を起こした。
「ううん! なんも!」
「……そっ?」
瀬戸くんは不思議そうな顔をして首を傾げた。
「そういや秋月さんって、勘太郎と付き合ってんの?」