妄想ラブレター



「……これって?」

「見て分かるでしょ」

「ややっ、待て待て。だって、えー……?」



おお。

手紙とあたしの顔を交互に見ながら、瀬戸くんパニックです。



「瀬戸、マカロンごちそうさま」

「あっ、ああ」



訳が分からないという様子。だからもう一言付け加えてた。



「今回の報酬も忘れないでね?」



そう言ってにっこり微笑んだ後、あたしは席に座り直し机に伏せた。


よし、これで今日は安眠できる気がする。


寝不足はお肌にも心にも大敵だし。



「お、おぅ……?」



何故にそこは疑問系?

報酬は絶対もらうから。そこはまだ契約成立してるから。


さてあたしは次の授業までちょびっと眠ろう。なんなら次の授業はこのまま寝てやろう。寝てたって瀬戸がノート写させてくれるはずだし。



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