妄想ラブレター
「あっ、えっと~……だから、その~」
しまった。
フォローの言葉が見つからない。
「……瀬戸くんが……」
でも何か言わなくちゃ……。
えっと、ええっとぉ〜。
「背が低いっていう話……でしょ?」
……さらに追い打ちかけてしまった。
あたふたと視線が泳ぐ。
教室内をぐるりと見渡して、なにか話題になるものはないか。代わりになるネタはないか。この空気をどうにかしてくれるものはないか。
そう思って見渡してみるけれど、そんなものは見当たらない。
「……まぁ、さ。あたしはいいと思うよ、うん!」
もー黙れ、あたし。
半年経ってちゃんと話すのはじめてだったのに……なんか、終わった?
相変わらずジト目であたしを見てるよ。
怖いよ。
あー、せっかく居心地良い席だったのになぁ。馬鹿だあたし。
あーあーあー。