7年先も、キミを想って。


「やっほー、キミ相変わらずモテモテだねー、藤崎は。」

そう綾が冷やかしたら、和人が面倒くさそうに答えてから、何個?と聞いてきた

「2つ頂戴、……ねぇ、城乃君は?」

「あぁ……拓斗ならさっき出ていったわ」

「そっ…かぁ、わかった。」


少し…じゃなくて結構残念だな。城乃君が来てくれたから来たのに、いなきゃ意味無いじゃん……


「はい、焼きそば、500円な。拓斗には日和が来たこと言っとくから」


ありがと、と一言言い、焼きそばを2つ手に取って、店から離れた。


「拓斗、いなかったね。」

「うん……」

と小さな声で返事をしたら、向こうから声が聞こえた。


「日和ちゃ〜ん」


と息を切らしながら走ってきたのは香穂だった。


「どした香穂、息切らして。ほら、水飲みな」


綾が焼きそばを食べたながら言った

そして水を飲み終えると、少し息を整えて、

「演奏時間早くなるって!走って裕太先輩が来てくれて」

「えっ!?ほんと?ヤバっ!ちょっ、綾ごめん!行ってくる!」

そう言うと、綾は頑張って〜とまた、焼きそばを食べながら言ってくれたのを背中で聞きながら、私達は音楽室へ向かった。

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