7年先も、キミを想って。


「すいません!裕太先輩!遅くなりました…」

「あぁ、全然大丈夫だよ。ちょっと早めに呼んだから、急にごめんな」

「ならよかった……あの、星夜は?」

まあ多分屋上だとは思うんだけど…今日静かなところって屋上位だもんね、学園祭の時くらい楽しめばいいのに。

「星夜は、どこだろな、俺探しに行ってくるわ」

「良いですよ、私行くんで。裕太先輩は皆の所にいて下さい。」


そう言って私は屋上へ向かい、重たい扉を開けた


「星夜…いる?」

「誰」

低い声で、一言聞かれた


「あ、日和です。あの裕太先輩が早く来いって、時間速くなったからって……」

「日和か、ったく、裕太のやついっつも急なんだよ」


星夜って裕太先輩と仲いいのかな、いつも親しげに話してるもんな……

「あ、星夜、見せ回った?」

「煩いから行ってない」


やっぱり、そんなことだと思った


「じゃあ、お昼食べてないんじゃないの?」

「俺腹減ってない」

「今から演奏するのに、食べないと。……私の食べかけだけど、食べる?」

と、さっき買って、食べきれなかった焼きそばをみせた

「嫌ならいいけど……」

「……別に嫌じゃないし、貰う。…箸はどうしたらいい?」


あっ!お箸、自分の使ったのしか持ってきてない!


「ごめん、使ったのしか持ってきてないや。今から貰ってくるから、」

「いいよ、時間ないしこれ使う。」

といい、私の使ったお箸を使った。

間接キス……まぁ、星夜だし、いっか。




「ごちそうさま。ありがとう、持ってきてくれて。うまかった」


「よかったー、じゃあ行こ、皆待ってるし」

そう言いながら私が扉を開いたら


「………いつも、ありがとな。…迎えに来てくれて。」


と、少し頬を赤らめ、手を口にあてながら言った。

いつもはそんなこと言わないから少しびっくりして、星夜の顔をじっと見てしまった。

「…んだよ。」


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