7年先も、キミを想って。


「あ、ご、ごめん。聞いちゃいけなかったよね…」

「あぁ、いや、全然大丈夫。気にすんな。」


少し考え事をしていたせいで、日和に気を使わせてしまった。


「会わねーよ。……あ、けど、この前うちに来たわ、女連れてだけどな、ハッどの面下げて来てんだよって話だけどな。」

「………。」

「…あっ、悪ぃ、変な空気になっちゃったな俺は今の生活が気に入ってるから全然良いんだよ。ほら、今も日和を家に呼べてるわけだし、親父がいたら出来ねーだろ?」

「うん…。」

「ほらっ、食うぞ」



そっからなんとか、まぁ、半ば無理やり空気を戻し、俺らはオムライスを完食した。


「ごちそうさまでした!ありがと、すごく美味しかった。」

「それは良かった。」

「お皿洗っとくね。」

「え、良いよ、俺後でやっとくから。それより日和今日疲れただろ?先寝とけよ。」


良いの良いの、と言いながら、日和はスポンジに洗剤を染み込ませ、鼻歌を歌いながら後片付けをしてくれた。


< 52 / 62 >

この作品をシェア

pagetop