7年先も、キミを想って。
「和、人?どうしたの?何、してるの?」
「わかんねーの?押し倒してんだよ。」
頭の中が真っ白になってしまった。
えっと……この状況の理解ができない。顔近いし、ちょっと…結構怒ってるし。
「何で、押し倒してるの?」
「好き、だから。」
「………え?」
「日和の事が、好きだからだよ。小さい時からずっと。」
その言葉を聞いた瞬間、唇にそっと何かが触れた。
それと同時に部屋にはリップ音が響いた。
「俺の好きは、こう言う好きなの。」
「………。」
「俺じゃ、駄目か?」
「…えっ……」
「俺じゃ、拓斗の変わりにならない?」
和人が言っている時、すっごく悲しい瞳をしていた。いつもの和人じゃない、不安でいっぱいな顔。
何でそんな顔するの?いつもみたいに笑ってよ、ふざけて私を困らせてよ、…そんな瞳で……見ないでよ。
「私、ね、多分、失恋したんだよね。」
「え…」
「後夜祭が終わった後、星夜を正門で待ってたの、その時、体育館裏で城乃君と女の子が居たんだ。最後まで見てないけど、たぶん、失恋したと思う。けど、城乃君の事忘れられないんだ。メアドも電話番号も知らないけど、まだ好きなんだよ。…だからごめん。和人のこと大好きだよ。大好きだけど、それは幼馴染みとしてだと思うの。」