**青空ドロップ**~君が落としたラブレター〜



嵐のように過ぎ去る1日に飲み込まれないよう

彼を引き止めた



「しぃ!一緒に帰ろ!」



ちょっとドキドキしたけれど

確かに昨日より落ち着いてたから

言うまでにあまり時間はかからなかった



「うん、いいよ」



優しいしぃは

いつもどおりにこって笑ってくれて

私はその静かな笑顔が大好き


ニカって元気な笑顔も好きだけど

しぃの笑顔は見てると落ち着くの

ずっと見ていたいな…なんて



そして自然と二人並んで

歩幅を合わせて歩いた


夏らしい蝉の声が色んな所から聞こえてきて

カンカンに照りつける太陽が眩しい

夏も絶好調だ



「ねえ、しぃ…」



聞かなきゃって思ったのに

時々しぃは風斗に似ている



「いつの間に呼び方変わってんの?」



最後まで話を聞かないんだ


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