**青空ドロップ**~君が落としたラブレター〜
高校二年の夏。
夏休みに入ると三者面談が始まって
進路の話とか出てくるから
こうやって考えてるんだけど…
「やっぱり同じ大学は無理かあ~」
さっきからため息しか出てこない
しぃは完全に理系の頭で
数学とか物理とかは90点が当たり前
だからといって英語とかが苦手なわけではなく
総合的に"頭がいいやつ"
それに比べて私は
"バランスが悪いやつ"
部分的には点数取れるんだけど
苦手科目はとことん破壊的
化学とか、物理とか
覚えるのは得意なのに
数字が出てきただけでその範囲は終わり。
理解しようとはしてるんだけど
どうやら頭が受け付けないらしい
「俺が教えるよ」
「いいよ、数学本当にできないから」
「いや、俺も同じ大学行きたいし。」
ほらまた。
胸がきゅんってなる。
「本当に破壊的だよ?」
「陽向はできる子だから大丈夫」
しぃの右手が伸びてきて
私の頭をぽんっと優しく叩いて
それから優しく撫でてくれる
「そう…かな」
「そうだよ。」
ドキドキが
鳴りやまないよ______