**青空ドロップ**~君が落としたラブレター〜
「それにほら、まだ一年以上あるし。」
大学のパンフレットを広げながら
わたし達は近い未来の話から
ちょっと遠い将来の話をした
「夏休みとかテスト前とか勉強会しよう。俺が陽向の家庭教師になるからさ。」
「ほんっとにお世話になります…」
しぃが珍しく
頼もしく見えるのは何故だろう。
「この大学って私たちが住んでるところからちょっと遠いよね…」
「ん~まあ確かにね。」
天文学科がある理工学部のこの大学は
県外の学校で
通うにはちょっと遠い距離にある
通うとするならたぶん新幹線になるだろう
そんなの…お母さん許してくれるかな?
お姉ちゃんも
県外の学校に行きたいって言ってたけど
"女の子だから"
って許してくれなかったんだっけ
「同棲しよっか〜」
「そうだね…って、は!?」
一瞬頷いたけれど
私は目を丸くして自分の耳を疑った
ど、同棲!?