**青空ドロップ**~君が落としたラブレター〜
「どっか行く?」
「え?」
突然の質問に思わず笑ってしまった
私は怒られてる先輩から視線はそのままで
しぃもそれを見ていて
知らない間に、
教室は二人だけになったみたい
「せっかくの夏休みだし。」
人混みが嫌いなしぃが
自分から出かけるなんて言うのはすごく珍しい
夏休み…かあ
夏祭りはもう行ったし
プールは近くにないし
さすがに遊園地は嫌がりそうだし…
でも______
「プラネタリウム…行きたいかも」
ふっと頭を過ぎった場所はそこだった
いつか行きたいなとは思ってたんだ
「いいね…行こうか」
「うん、楽しみだね」
蝉の声が鳴り響く真夏日に
静かな二人だけの教室で約束をした
二人で星を見る約束を。
中学の頃じゃありえなかった
どこに行きたい?って言われたら
必ず遊園地とかショッピングだとか
アクティブなものに決まってたけれど。
しぃと出会ってから
今まで気にもしなかったことが気になったり
好きになったり。
やっぱり、
恋って人を変えるんだね