**青空ドロップ**~君が落としたラブレター〜
冬休みが終わり
2年生最後の学期がやってきた
みんな進路について悩み出したり
それぞれの将来と向き合わなければならない時期がやってきていた
それは私も同じだったけれど
まだちょっとだけ進路のことは放っておきたい
学校につくとそこにはあいつがいて
「はよ」
「おはよ」
眠そうな目をこすりながら下駄箱にいた風斗
「待ってたの?」
「たまたまだし」
"絶対に待ってたでしょ"
なんてことは心の中に閉まって
私たちは肩を並べて教室へ向かった
チラチラと私たちを二度見する同級生もいたけど
私たちは特に気にすることもなく
"課題は終わった?"だとか
"昨日は何時に寝た?"だとか
そんなありきたりなくだらない会話をしながら
ゆっくり歩く
そして2年生の棟に近づくと
何故だかいつもと違う雰囲気を感じた
最初は長期休暇明けの独特なあの雰囲気かな
とも思ったけれどそれは違った
その異様な雰囲気はどうやら私達のクラスから出てるみたいで
「おはよ」
そう、言ってクラスへ入ると
みんなの視線が一斉に私へ向かった
味わったことのない雰囲気に胸がざわつく
そして1人のクラスメイトの女の子が近づいてきて
私にこう言った
「青山くんのこと、何か知らない?
」