**青空ドロップ**~君が落としたラブレター〜


「だって、ひなた、泣くでしょう?」


雨よりも弱く、静かに

私の涙が頬を伝った

そしてそれをしぃは見て

悲しそうに笑って拭ってくれた

その悲しい笑顔を見るのが辛い

いつかの時みたいに心から笑って欲しいのに

しぃの心にはいつも雨が降っている

私が、しぃの太陽になってあげれたらいいのに

私は______



「ほら、風斗が待ってるから行きな?もうここに来たらダメだよ。」



しぃは小さい子をあやすようにそう言った

その言葉が何より辛い

いつものように…風斗が待ってる

私を待ってる

ねえ、私はどうしたらいいの?

風斗のそばにいるって決めたのに

しぃを1人にしたくない



「しぃは…死なないよ」

「ううん、死ぬよ」

「私が死なせないの!だから…っ、"死ぬ"なんて言わないで。」



どこかで何かが変わるかもしれない

あなたが来るなと言っても

何度突き放されても

私は毎日ここに来るよ

だってやっぱり、あなたが好き


< 194 / 251 >

この作品をシェア

pagetop