**青空ドロップ**~君が落としたラブレター〜
そして私はもう1人
照らしてあげないといけない人がいた
また明日来る約束をした後
病室を出ると向かい側にある長椅子に腰掛けてる彼に声をかける
「ごめんね、待たせて」
「いや、全然」
その悲しい顔を晴らしたい
そうさせてるのは少なくとも私だけど
少しでも元の彼に戻るように
彼の心が少しでも軽くなるように
「あのね、風斗…」
「いいよ、行きな」
これだから風斗は優しいんだ
きっと私たちの会話、聞こえてたんだろう
全てを分かったような顔で
風斗はそう言って笑った
"俺はもういいから"ってそう言って
「あいつのそばにいてやれるのはお前しかいないよ。…あいつ、ずっと一人でさ全然笑わないんだ。俺だってそんなあいつを見てるのは辛いんだ」
しぃは…一人ぼっち
しぃは風斗の友達でもあって
唯一頼れる存在だったのかもしれない
私の知らないところで2人は苦しんでて。
私の太陽でいてくれた風斗
だから今度は私がしぃの太陽にならなきゃ
ずっと雨が降り続けるなんて悲しいよ
「支えてやれよ。お前にしかできないこと。辛くなったら俺を頼ればいいだろ?ひなたならできるよ」
また、背中押してもらっちゃったね
風斗が私の背中に回ってくれて
"俺がいるから"って支えてくれる
だから"私ならできる"って自信が湧いてくるんだ
ねえ…しぃ?
私はずっとあなたのそばにいるからね
もうどこにも行かないから。
もうどこにも逃げないから。
だからね、しぃも
ずっとずっと私のそばにいると誓ってよ______