**青空ドロップ**~君が落としたラブレター〜


まだまだ先のことだけど

いつか叶えたいね


しぃのお母さんはまた明日来ると言って

仕事場へ行ってしまった

残った私はしぃのそばから離れなかった



来週のセンター試験

しぃの分まで頑張ろう

もし受かってもしぃと一緒じゃないけれど

その1年を耐えれば

来年、しぃもセンター試験受けれるようになって

一緒に通えるようになるかもしれない

だから今頑張らないと


お揃いのお守りを制服の内ポケットにしまった

落としてしまわないように大切に


そしてそれからの出来事は嘘みたいだった

しぃの体力はみるみるうちに回復して

酸素マスクも必要ではなくなった

普通に会話も出来てキスもできるようになった

もちろん抱きしめ合うことも。



「しぃは子供が出来たら男の子と女の子、どっちがいい?」



しぃの腕に抱かれながら

シィのお母さんと話したことを話した


「うーん。男の子だったら一杯遊んであげたいな。女の子だったらお嫁に出したくなくなっちゃうかもなあ」

「ははっ、しぃは親バカになりそうだね」



未来の話をする時間はすごく好き

誰にもわからないことを想像するの

しぃは甘やかしそうだなあ

欲しいものとかすぐ買ってあげそう

しぃは涙に弱いんだ


「名前はさ、"空"なんてどう?」
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