**青空ドロップ**~君が落としたラブレター〜


「あの…」


沈黙が流れて

桜ちゃんは小さくなっていくしぃの背中を見つめて

そんな桜ちゃんを私は見つめてて…



「陽向ちゃんは、青山くんのこと好きなの?」



どくり

あの日のように心臓が大きく音を立てた

そう

"好きな人がいるんだ"

しぃが言ったあの日のように______



「しぃは友達だよ」



とっさに出た言葉は嘘つきで

自分でそう言いながら泣きそうになる

ただの友達

それが今のわたし達の関係

そんな事実が私の胸をぎゅうっと締め付ける



「そうなんだ!てっきり陽向ちゃんは恋のライバルだと思っちゃってた!」


「恋の…ライバル?」



悪気のないその笑顔は

天使というよりも小悪魔に見えた


恋のライバルなんて…

私は桜ちゃんのライバルにもなれない

隣に並ぶこともできない

だってしぃと私は友達だから



「それなら、協力してくれるよね?」


すごく

すごく

嫌な予感がした

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