めくるめく恋心
ファミレスは少し込んでいたけど、待ち時間はなくて直ぐに席に案内してもらえた。


「ココちゃん、俺の彼女の春姫(はるひ)でっす!」

「初めまして、春姫です。 宜しくお願いします。」

「私、心。 宜しくね!」


蒼汰君の彼女の春姫ちゃんは清楚で大人しそうな子だった。蒼汰君が春姫ちゃんを見る目は凄く優しくて、何だかホッコリしてしまった。


「その制服……春姫ちゃんも聖園学園なの?」

「はい、そうです。 吉良君とは同じクラスなんですよ。」

「だったら体育祭の時悪い事しちゃったよね。」

「え? 何がですか?」

「だってお昼蒼汰君と一緒に食べたかったでしょ? 蒼汰君も言ってくれればよかったのに……。」


_せっかくの学校行事、同じ学校にいたら一緒に過ごしたいよね。それなのにお昼休みずっと蒼汰君私たちと居たし……本当に悪い事した。


「元々一緒に食べない事になっていたので、気にしないで下さい。」

「え? どうして?」

「学校では俺たちの事秘密にしてるんすよ。」


_ますます訳が分からない。 どうして付き合ってる事秘密にする必要があるの?





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