めくるめく恋心
バイトを終えて急いでみんながいるお店に向かった。気を利かせてくれて、私のバイト先からそう遠くないところを選んでくれた。


「心〜!! こっちこっち!!」


お店の中でキョロキョロしていると、私に気付いた愛が呼んでくれた。


「ごめん、遅くなっちゃった。」


愛の隣に座りながらみんなに謝った。


「バイトだからしょうがないって。 もうあたしたちは結構食べちゃったから、心好きなの食べなよ。」

「何にしよっかなー。 みんなは何食べたの?」

「チャーハン、エビチリ、中華そば、シュウマイ……。」


恭平の口から次々出てくる料理名にビックリした。

_そんなに食べたの!?


「中華とか久しぶりでどれにするか迷っちゃう。」

「愛がチャーハン、チャーハン煩かったから中華になったんだよ。」

「恭平だってエビチリ、エビチリ煩かったじゃん!」

「そーだっけ?」


チェーン店の中華屋さんは夏休み時期だからか、私たちと同じくらいの年代の人たちでにぎわっている。私たちのテーブルも周りに負けないくらい騒がしい。



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