めくるめく恋心
_違和感? んー私にはその違和感が分かんないかも。 みんなから見て直ちゃんってどんなイメージなんだろ。


「直ちゃん優しいよ?」

「五十嵐って顔が怖いじゃん。」

「それを言ったら右京も顔は怖いよね。 でも心が来てからはイメージが変わってきたのか、周りもビビんなくなってきたかもね。」

「知らね。」


目の前に座るうーちゃんの顔をマジマジ見てみて。

_全然怖くないんだけどなー。


「イタっ!」


うーちゃんにでこピンされておでこを押さえた。


「見すぎ。」

「ごめ……っ。」


昨日の秋ちゃんとのやり取りを思い出して、顔がカッと熱くなった。

トイレから戻った秋ちゃんは、私が泣き止むまで隣に居てくれた。触れることも、何を言う事もなく、ただジッと傍に居てくれた。


「心ちゃん顔真っ赤だよ? 大丈夫?」

「うわ! マジだ。 その顔は何かあったんでしょ!?」

「な、何もないよ!!」

「嘘つけーい! 白状しろぉー!!」
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