めくるめく恋心
「うーちゃんっ!!」

「っ!?」


ココの声がしたと思ったら、ウサギの耳を付けた女が篠宮の背中に飛び乗った。

_あの後ろ姿は完璧ココだな。


「見て見て! 文化祭の衣装!」

「落ち着け。 これじゃ見れねぇだろ。」

「あ、そっか。 そうだよね。 えへへ……ごめん。」


秋生の方を見ると、面白くなさそうな顔をして篠宮とココのやり取りを見ていた。


「ココ、パンツ見えんぞ。」

「え!? 嘘!?」


_っ!? おいマジかよ!?


俺の言葉に反応したココが慌ててスカートを両手で押さえた。そのせいで体が後ろに傾いた。が、そこは流石の秋生。しっかりココを抱き止めた。


「あんまりヒヤヒヤさせないでよね。」

「え……え!? しゅっ、しゅーちゃん!?」


秋生を見て慌てるココは俺たちを見て更にテンパった。


「何で!?」

「急に聖園と練習試合になったんだよ。」
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