めくるめく恋心
急に秋生が吹き出して笑い始めた。


「何で笑うの!?」

「だって、変わんないなと思って。」

「何が!?」

「何がってっ今の……っか、お……あはははっ、ごめ、腹イタっい……!!」


学校でも部活でも秋生がこんなに笑う事はほぼない。そのせいか周りは呆気にとられている。


「こんなに爆笑してる秋生久々見たわ。」

「これ暫くおさまんねーぞ。」


俺はやっぱこの二人がまたくっつけばいいと思う。恵奈も今でもそう思ってるだろう。

_秋生もごちゃごちゃ言ってねぇで、さっさと奪っちまえばいいのによ。


「食券はあそこの食券機で買って下さい。」


東稜のマネージャーに言われて、部員たちは食券機の方へ歩いて行った。


「ウサミミ着けてんの誰かと思ったらココロンじゃん!」

「輝夫先輩髪の毛が……。」

「どーお? 可愛いっしょ?」

「可愛い……のかな?」

「ちゃらくなったってハッキリ言っていいよ。」

「元からチャライからいんだよ!!」
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