めくるめく恋心
ココが話しているチャラい男。その隣に居る男に目がいった。

_あの顔……。

どうやら秋生ももしかして……と思ってるみたいだ。


「心は可愛いね。 ウサギ。」

「やっと着れるまで出来上がったから着てみたの。 細かい調整とかアレンジはこれからだよ。」

「そうなんだ。 当日が楽しみだね。」

「千里の妖狐姿も楽しみ。」


_千里って、やっぱそうかよ。


「やっぱり彼氏だ!!」


恵奈はココの背中にくっついて、ココの男の顔をマジマジ見始めた。


「この子が幼馴染の恵奈ちゃんだよ。」

「心の話によく出てくる恵奈ちゃんだね。 初めまして、千里です。」

「初めまして、恵奈です。 いつも心がお世話になってます。」

「こちらこそ。 それより他校の君がどうしてここに?」

「学校で文化祭の準備してたんですけど、バスケ部が練習試合で東稜に行くって聞いたので、彼氏について着ちゃいました。」

「その制服って聖園っしょ?」

「はい。」


チャラ男が途中から話に混ざって、眉間に皺を寄せて何やら考え出した。
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