めくるめく恋心
「あぁ!! 聖園のバスケ部ってココロンの元カっんぐっっ……っ!?」


_そういう事ね。

チャラ男が言い終える前にココが顎を押し上げた。

秋生もチャラ男が何を言おうとしていたのか分かったらしく、企みを含んだ顔つきになった。


「何っだよ、ココロン!!」

「手が滑っちゃいました。」

「そんな滑り方あるかー!!」

「輝夫先輩もう黙って退場して下さい。」

「愛チンまで何なんだよ!!」


状況からして、東稜のマネージャーもココと秋生の関係を知っている様だ。

_それにしても騒がしい奴だな。


「今のは輝夫が悪い。」

「はぁ!? 何でだよ? お前は気になんねーの!? ココロンの元カレ!!」


_あーあ、言っちまったよ。


「どーすんの?」


隣に居る秋生に聞こえるくらいの声で聞くと、秋生は俺の顔をチラッと見て足を進めた。

_あの顔はヤル気だな。


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