めくるめく恋心
_え!?

一人に突然腕を掴まれて驚いた。


「連絡先教えてよ。」

「いえ……すみません。 それはちょっと……。」

「えぇーいいじゃん。 俺たちと取りあえずお友達からぁってど……」

「うちの子にちょっかい掛けるの止めてくんない?」

「きーちゃん!?」


突然誰かの腕が回ったと思ったら、きーちゃんの腕だった。

腕から男の手が離れてホッとした。


「なんだお前。」

「あんたこそ何? っつーか、鏡見て出直してこいってーの。」

「ちょっ、きーちゃん!?」


_煽ってどうすんの!?


「うちのきー君口が悪くってごめんなさいねー。 ま、あんたらが相手になるって言うならこっちも遠慮しねぇけど?」


きーちゃんの肩に腕を載せながら蒼汰君が笑顔で言い放った。

_目がマジだ……。

分が悪いと思ったのか、チャラチャラした人たちは舌打ちをすると教室から出て行った。



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