めくるめく恋心
「浮かない顔してるー。」

「そう? そんな事ないよ。 それよりさっきはご……」


人差し指を秋ちゃんの唇の前に出した。


「それ以上言ったら怒るからね。 秋ちゃんは謝んなきゃいけない事なんてしてないでしょ?」

「…………。」

「心配してくれてありがとう。 私そろそろ働かなきゃ本当に怒られるから、戻るね。 騒がしくなっちゃったけど、楽しんでくれたら嬉しい。」


_あと少しで休憩だし頑張ろうっと。


「ココ。」


秋ちゃんに呼び止められて振り返った。


「明後日うちの学際に来るんだよね?」

「うん、そうだよ。」

「分かった。 気を付けておいでよ。 楽しみにして待ってる。」

「うん! 私も楽しみにしてる!」


聖園の文化祭には行けないかなって思っていたけど、連休中で一日ずれて文化祭が行わるらしく、運よく行けることになった。

休憩時間になり、恵奈ちゃん達は適当に見て回って帰ると言って教室を出て行った。私はきーちゃんたちと回ったけど兎に角大変だった。少し歩けば女の子たちに「写真一緒に撮って下さい!」と呼び止められる蒼汰君ときーちゃん。傍に居る私の方が疲れてしまい、途中から私は春姫ちゃんと二人で楽しんでいた。

改めて二人って凄いなと思った。
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