めくるめく恋心
色々みんなで回っていると、うーちゃんのスマホに恭平からメールが入った。


「あいつら店に入ってゆっくりしてるって。」

「じゃあ合流する?」

「恭平たちがいるお店ここから少し距離あるし、私たちはこの辺のお店でお昼にしようよ。」


少しでも二人きりでいさせたかった。愛は体調悪くてそれどころじゃないかもしれないけど、みんなで居るよりは気持ち的にも楽だと思うし。

お店に入ると、店内は殆ど聖園と東稜の生徒で席が埋まっていた。


「恵奈とココは席みつけてくれる?」

「分かった。 じゃあ……。」

「いいよ、いらない。」

「ごめん、ありがとう。」


お金を渡そうとしたら秋ちゃんに断られた。今まで受け取ってもらえたためしはなくて、今回も素直に甘える事にした。

恵奈ちゃんと空いてる席を探し回ってやっと見つけた。椅子は使ってないグループから借りて、なんとか席を確保できた。


「楽しいけどやっぱり疲れるねー。」

「本当だね。 久しぶりにこんなにはしゃいだかも。 恵奈ちゃん達とも回れると思ってなかったから嬉しい。 中学の時は修学旅行行けなかったから……。」

「そう言えばそうだよね。 私もココと一緒に修学旅行満喫できて楽しい。」


小学校の時の修学旅行では恵奈ちゃん達と回れたけど、中学の時の修学旅行程楽しみにしていた学校行事はないかもしれない。幼馴染としてじゃなくて、彼氏彼女として秋ちゃんと回れるのを楽しみにしていたから。
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