めくるめく恋心
トレーを持ったうーちゃん達が戻って来て、少し遅めのお昼ご飯の時間が始まった。


「早瀬君！　一緒に写真撮ろぉ〜！！」


ご飯を食べていると、ギャル系の派手目な女の子たちがやってきた。相変わらず秋ちゃんはモテる。


「ごめん、今ご飯中だから。」

「えぇー？　いいじゃん！　お願い！！」

「また後で会った時に、ね？」


このたしなめる様な甘い笑い方も変わってない。女の子たちの顔がとろけてしまいそうだ。素直にいう事を聞いた女の子たちは自分の席に戻って行った。


「流石は王子様。　女の子のあしらい方がお上手ですね〜。」

「王子様？」

「学校の女の子たちから秋生ってば王子様なんて呼ばれてるんだよ？　性格知ってるからかギャグとしか思えない。」

「秋ちゃんって見かけによらず毒吐きだもんね。」

「そーそー！　笑顔でサラッと言うから気付きにくいけど、たまに結構キツイ事言ってるよね。」

「いひゃいっ！」


恵奈ちゃんと笑っていると秋ちゃんにほっぺを摘ままれた。睨むと笑って更に摘ままれた。摘まみ返そうとしたらスッと避けられた。

昔の時間を取り戻している様で、ちょっとした事も楽しかった。



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