めくるめく恋心
お店のクローズ準備をしていると、お店のドアが開いた。

_もしかしてお客さん!?


「お疲れ〜。」

「葉山さん! お疲れ様です。」


_お客さんじゃなくて良かった。

それにしても葉山さんの顔を見ると何かホッとする。ホッとするというか和むのかな?


「玉置さんなら奥でまだ作業されてますよ。」

「あいつにも用はあるけど、今日のメインは心ちゃん。」

「え?」

「働いてみてどんな感じかな?と思ってね。」


_ただのバイトなのに気にしてくれてたんだ……。 こういうの嬉しいな。


「分からない事は玉置さんが丁寧に教えてくれるので、何とかまだ失敗なくやれてます。 気に掛けて下さってありがとうございます。」

「玉置とも上手くやれてる様で安心したよ。」

「上手くやれてる……んですかね? まだ怒られてはないですけど、ご迷惑いっぱいかけてるんじゃないかと思ってちょっと心配です。」

「俺に何も言ってこないって事は心ちゃんの事気に入ってると思うから、何も心配しなくていいよ。」


初めてのバイトがここで良かった。中間テストが終わったらアクセサリーの勉強もしたいな。知識はなくても大丈夫って言われたけど、勉強したら役に立てる事もあるかもしれないしね。

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