めくるめく恋心
「きーちゃん!?」

「イタタ……ココちゃん怪我してない?」

「ごめんきーちゃん!!」


地面に手をつく直前、きーちゃんが抱き留めてくれた。けど、きーちゃんを下敷きに地面に倒れこんでしまった。


「本当、ごめんね! きーちゃんこそ怪我してない!? 今紐解くからちょっとまっ、きゃっ……もう、本当ごめん……。」

「あははっ、本当ココちゃんってば鈍くさいなー。」


慌てて起き上がろうとしたら結ばれている足のせいでまたしてもバランスを崩し、倒れそうになるところをまたきーちゃんに抱き留められてしまった。

結んだ紐はきーちゃんがささっと解いてくれた。


「あのーすみません。 紙の内容を確認したいんですけど……。」

「あ、はいはい、これね!」

「えーロングヘアーの女の子ですね! オッケーです、一位の所で終わるまで並んでお待ち下さい。」


_え? ロングヘアーの女の子?


「それって私じゃなくても良かったんじゃん! もー、きーちゃんの馬鹿!!」

「えーだって俺はココちゃんと走りたかったんだもん。 楽しかったんだからいいじゃん?」


この可愛い笑顔を見せられて結局は許してしまう私は、きーちゃんに甘々だ。


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