フィルムの中の君
「で…2人はどうする気?」
これが一番話の核だろう。
するどく芽衣は2人に突っ込んだ。
「ごめん、特に具体案は無いんだけど
とりあえず瀬山さんに協力してもらおうと思って」
正直に海斗は謝った。
「えっと…真水くんも?」
まさか!と言わんばかりに蔵之介は笑って芽衣に一歩と歩み寄った。
「あまり具体的とは言えないけど、2人っきりに出来るのは劇の後ぐらいじゃないかと思う」
あくまで個人的な見解だけど、
と付け加えて。
「そうだね、私もそう思う。
そこで2人っきりになっても、本人たちが動くかって言われると微妙だけど」
確かになぁ、と2人。
結局この問題の解決策は当人たちがどうにかしないといけないことを改めて思い知らされる。
「でも本番終えた後だからね…。
いくら優だって昴ちゃんに何か動きは見せるだろう…と思いたい」