俺、兄貴になりました③
『次は成功したいですね!では、第三問!!兄弟の中で一番腹黒いのは誰?お書きください!』
これは…まぁ分かるよね。
これって、二人いる場合はどうするんだろう?
って、思ったけど。
一斉に出された解答には、みんな二人の名前を書いてるからOKなのかな。
ん…?
『あ、また失敗で…』
『双子ぉおおおおっ!!』
翔ちゃんはアナウンサーの言葉を遮って叫ぶと、アイドルの双子の胸ぐらを掴んでブンブンと揺する。
『俺の名前を書くとはどういうつもりだぁああ!!』
『し、翔にぃ落ち着いてー!』
『だって本当のことだもん』
『そーそー。俺たち兄貴を見て腹黒になったんだし』
『お前らは最初から腹黒だったろ!そして腹黒って認めてんじゃねぇか!俺が仕込んだみたいに言うな悪ガキ!!』
『翔にぃ!口が悪くなってるよ!!これ生放送!!』
『そうだ、翔にぃ!カルシウム!カルシウム取ろう!!誰か牛乳ー!!』
『慎、お前バカだろ!こんなとこに牛乳なんてねぇよ!』
『あ、じゃあ小魚は…』
『翠にぃ!分かってると思うけどそれもないからね!?』