風は囁く「君と輝きたいから」
クラシックの堅苦しさや敷居の高さが、全然気にならない。

ポップスや流行りの歌を聞いている感覚で、耳にすんなり入ってくる。

軽快さは曲が進むにつれて、更に増していく。

「いいね~、歌詞をつければ新曲としてもいけそうだな」

「アイドルグループが、クラシックのアレンジを歌うのも、意外性があっていいかもしれない」

 プロデューサーやマネジャー等、フローラ化粧品広報までが彼の演奏に興味津々で、しかも好印象だ。

俺も演奏を聴きながら、スゴくワクワクしている。

昴は彼を唖然と見上げ、何だこいつという顔で睨んでいる。

「やるね、さすが音楽科」

空が溢す。

彼の演奏は曲が進むにつれて、Jupiterの原曲に何が起きているのかレベルに変化していく。
< 11 / 325 >

この作品をシェア

pagetop