風は囁く「君と輝きたいから」
「小百合さん、連絡ありがとうね。
昼からも仕事なんだ。こちらでも週刊Faceの件は調べてみるから」


電話を切ると、昴が険しい顔で訊ねた。

「周桜さんが入院したって、知ってたんか?」

俺は正直に話した。

「詩月さんが入院した日の夜、岩舘さんからメールをもらったんだ。翌日、詩月さんに会ってきた」


「教えてくれたっていいだろ」

空が、そんな表情を向けてくる。


「詩月さんがスゴく落ちこんでいて、病気のこともICDのことも、あまり知られたくないみたいだったから、話さなかった」

俺は詩月さんの様子を詳しく話さなきゃ、納得しないよなって感じて、仕方なく付け加える。


「週刊Faceのことを周桜さん、知ってるん?」


「今日はまだ詩月さんと連絡とってないから、どうだろう? 詩月さんは一昨日退院したばかりだよ」


「だから……知らないはずか」

空がポツリ冷やかに言う。

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