風は囁く「君と輝きたいから」
「いちいち、苛つかせる子ね。
あなたみたいな人は初めて。
半年以上も黙って耐えて……その上、そんな物言いをした人も」
「ああ、妹尾さんのことをお局様って、誰かが言ってたっけ」
「お、おつぼね……」
詩月さんの言葉に、思わず笑ってしまう。
「きゃはーっ、やっちまった……詩月さんって天然かも」
俺が笑いを堪えながら言う。
「本人を目の前にして、言うたらアカン言葉やろ」
昴がぼやく。
「大奥の? けど、お局様だって同じ人間。同じオケの仲間だろ」
詩月さんはニコリ、アイドルスマイルさながら微笑んだ。
アイドルグループの僕ら顔負けの、ドキッとするような笑顔だ。
「誰も、そんなこと1度も言わなかったわ」
「わからなくはないな。
妹尾さんって、いつも眉間に皺寄せて睨んでるもん。
目を合わせたら石にされちゃいそうな、コワーイ顔して」
あなたみたいな人は初めて。
半年以上も黙って耐えて……その上、そんな物言いをした人も」
「ああ、妹尾さんのことをお局様って、誰かが言ってたっけ」
「お、おつぼね……」
詩月さんの言葉に、思わず笑ってしまう。
「きゃはーっ、やっちまった……詩月さんって天然かも」
俺が笑いを堪えながら言う。
「本人を目の前にして、言うたらアカン言葉やろ」
昴がぼやく。
「大奥の? けど、お局様だって同じ人間。同じオケの仲間だろ」
詩月さんはニコリ、アイドルスマイルさながら微笑んだ。
アイドルグループの僕ら顔負けの、ドキッとするような笑顔だ。
「誰も、そんなこと1度も言わなかったわ」
「わからなくはないな。
妹尾さんって、いつも眉間に皺寄せて睨んでるもん。
目を合わせたら石にされちゃいそうな、コワーイ顔して」