風は囁く「君と輝きたいから」
空が俺の頭を拳骨で、コツンと叩く。
「痛っ」
数十分後、俺のスマホがバイブした。
俺は相手を確認し「えっ!?」と声に出し、急いで電話に出る。
「詩月さん!?」
――小百合だけど。岩舘さんが会った時の様子を電話して聞いてみろって。あのね、電車の中で詩月くんを見て、様子がおかしくて、放っておけなくて駆け寄ったんだけど……どうしていいかわからなくて……名前を呼んでたら、岩舘さんが凄い勢いで走ってきて、詩月くんに「何があった?」聞いたけど……「ローレライ」とただ呟くばかりで
「……ローレライ!? また、ローレライ」
――詩月くん、岩舘さんにしがみついて、いきなり声をあげて号泣して……
「!?……信じられない。詩月さんが声を上げて号泣っ」
――うん、抱きかかえられて、次の駅で降りたの。
わたしは詩月くんのヴァイオリンケースとリュックを持たされて
「痛っ」
数十分後、俺のスマホがバイブした。
俺は相手を確認し「えっ!?」と声に出し、急いで電話に出る。
「詩月さん!?」
――小百合だけど。岩舘さんが会った時の様子を電話して聞いてみろって。あのね、電車の中で詩月くんを見て、様子がおかしくて、放っておけなくて駆け寄ったんだけど……どうしていいかわからなくて……名前を呼んでたら、岩舘さんが凄い勢いで走ってきて、詩月くんに「何があった?」聞いたけど……「ローレライ」とただ呟くばかりで
「……ローレライ!? また、ローレライ」
――詩月くん、岩舘さんにしがみついて、いきなり声をあげて号泣して……
「!?……信じられない。詩月さんが声を上げて号泣っ」
――うん、抱きかかえられて、次の駅で降りたの。
わたしは詩月くんのヴァイオリンケースとリュックを持たされて